演説の草案書きなぐり2
「青年部」の演説が近い。去年は最優秀賞をいただいた。今年もそれを目指す。
「地産地消」とか、「自給率の増加」とか、いろいろ小難しいことが叫ばれているけど、要は同じ地域に住むもの同士で必要なものをやりとりすることが、巨大資本に飲み込まれないための最良の手段に思われる。「比較優位」一辺倒はモノカルチャー化をまねく。モノカルチャーは偏狭で不安定である。 僕は、「人脈にもとづく経営体」を目指している。 「地産地消」のメリットを、科学的に証明するのは難しい。国産のほうが、外国産より優れていると、断言はできまい。むしろ科学的根拠に基づく「いいもの」を追求したらやはりモノカルチャーに陥るのではないか。 僕は、特に根拠がなくてもいいと思う。僕の思う地産地消とは、とどのつまり、「地元に対するえこひいき」である。 だからこれは、農産物に限って推し進めても仕方がない。農家である我々もまた、同じ地域の人が作ったものをえこひいきせねばならない。それを見極めるのは難しいが。 僕の目指す経営体は、「知産知消」と書くほうが妥当かもしれない。何も地域にこだわることはない。知っている人から買い、知っている人に売るのだ。モノだけを見るのではない。モノにこめられた、作り手の人格を尊重すると言うことだ。物を買うということは、その行為を通して「作り手を生かす」ということである。僕が「買う」ことによって、どんな人間を「生かして」いるのか。 これはかなり重要なことに思われる。確かに、品質と値段に限定して買うものを決めるのはラクだ。その結果、自分の意に沿うものであれば、売り手がどんな人間でもかまわないという時代になった。誰がどのように作っているのか。多くの場合、知りたくても知られない。 「人格も含めて買う」ことは、よほど難しい。たとえ品物が少々劣っていても、高価でも、その人が存在することが、自分や社会のためになると判断したら買う。人物を見定める目が必要である。 本当に真摯な人は、その好意も理解してくれる。「買ってくれたんだからいいや」ではなく、「ああこの人は、劣っているにもかかわらずわが品物を買ってくださった。私に生きよといってくださった。ならば私はそれに応えて、よりいい品を作らねばならない。より社会に貢献せねばならない」ここまで分かってくれる。 そういう人たちと品物をやりとりしあって成り立つ経営体が、僕の理想である。
by takeyabubass
| 2006-03-16 23:38
| 思想
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