祝!!100作品目。今日はめちゃくちゃに書こう。
大学時代のことを思い出すのがすきだ。
うすぎたない、寒いベッドにうっぷして、アンドレア・ボチェッリを聞きながら、「ああ、なぜこの人はこんなにも、多くの人を感動させられるのか。この人と比べて自分はどうか。ああ、僕もいつかこの人のようになれるのだろうか。到底、なれる気がしない。つらい。どうすればいいんだ!」などと思っていた。彼に対する嫉妬はなかった。純粋な憧れがあった。突如、いてもたってもいられなくなり、合唱団の練習室に一人こもって、発声練習などしたりした。歌に対しては、本気だった。だからなおさら、辛かった。 そんな大学時代には、高校時代を思い出すのが好きだった。 高校時代は、楽しかったなあ。自然に囲まれた宿泊施設での、過酷な合宿。天窓からは、ひのき林が見える。白く光った空から、はらはらと雨が落ちている。その天窓に、僕たちの声が吸い込まれていく。幻想的な光景だった。 能力の高い、それでいてバカヤロウな仲間たちがいた。自分たちのフィールドで、思う存分プレイできた。「男子というだけで二軍扱いされる」合唱部において、個性にもとづくサブカルチャーを開発・発展させ、他の部員や顧問を嘆息させた。俺たちは、スーパーヒーローだった。 高校時代は、小学生時代を思い出すのが好きだった。 中学時代に、いい思い出はあまりない。「閉ざされた3年間」という感じだ。中学は、あまりにも不自由だった。縛られていた。いわゆるイイコだった。定期テストでは、常に上位でなければならないという強迫観念があった。部活でも、活躍せねばならなかった。生徒会長もした。しかしこれといって何かを成し遂げた記憶はない。教師連中にとっては、もっとも忠実なる生徒の一人だっただろう。教育熱心な教師が多かった。父性的な権威でもって、僕らを押さえつけた。我々の中学校は、近隣でも有数の、「治まった中学校」だった。だが、こういう気風が今の僕の「勤勉さ」を育んだのかもしれない。勤勉さによって得るものも大きいと、今となっては思う。そういう意味ではありがたい体験だった。 話はがらりとかわる。 他愛のない妄想だが、僕は時々こんなことを思う。 今僕が思い出す過去のことどもは、どこか違う次元の世界で、今も繰り返し起こっているのではないか。次元を超えて周囲を見渡せば、今ながはまーずで活躍している僕らが見える。閃光のごときスマッシュを、ロビングしている僕が見える。関ヶ原の合戦が見える。劉備軍の進撃が見える。そして今、ここに生きている僕がいる。 こんな妄想もある。 限りなく大きな世界は、限りなく小さな世界につながっているのではないか。片手ですくった風呂の湯の、水分子の中の素粒子のそのまた奥に、僕の住んでいる宇宙がある。逆にまたこの大宇宙は、いつまでも飲まずにそこにおいてあるヤクルトのふたの、金属原子の周りを飛び交う電子の奥のさらに奥に、ひっそり灯っているのじゃないか。 またこんな妄想もある。 世界中のすべての生き物、どんな偉人も、動物も、植物プランクトンも、かつての、生まれ変わる前の僕ではないか。僕はかつて、ヒメタニシだった。その前はメタセコイアだった。その前はチングルマ、その前はモクヨクカイメンだった。この世のすべての個体を、僕はすでに網羅したのだ。永遠の時間の中で無数に輪廻転生を繰り返して、今の僕が最新である。仏陀も、セマルハコガメも、パソコンの前にいるあなたでさえも、かつての「僕」なのだ。この世というひとつの舞台で、永遠の時間の中で、僕は無限の個を演じて今に至るのだ。世界はひとつしかなく、時間はひとつの方向にしか流れないというのは単なる錯覚である。現にこの世界には、何人もの僕が同時に、別々の方向に生きている。個と個は、時に交わり、時に平行線となり、彼方からやってきて彼方に去って行く。もういいや。 話はがらりと変わる。 さっき11時過ぎに家庭教師を終え、その後2時間以上にわたって、コンビニめぐりをした。週刊誌の、立ち読みをするのである。主にマンガ。一つの店にあまり長いこといると、なんだか感じが悪いので、数冊読んだら適当に100円程度のお茶やお菓子を一つ買って出ていく。それがなかなか楽しかった。 それでこんな時間まで起きている。明日も通常通りの仕事で、寝不足は後悔を生むことは目に見えているんだけど、今は別に気にならない。むしろ積極的に起きていたい。 休日はない。土日のみ、夜の家庭教師が休みだ。今日はテスト前なので臨時にやった。全く、最近の若いモンはよく働くと思う。僕だけじゃなく。働くことを常態化できている人が多い。別にそれを自慢とも思わんし、辛いとも思わん。肩がこっているのは事実だ。寝不足も事実である。もう3時になる。
by takeyabubass
| 2006-01-30 02:45
| なんとなく
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