ヤブログ本館

2006年 03月 13日 ( 2 )

昨日のつづき

「生徒を自分に憧れさせ、感化することがスタートだ」と書いた。その辺について、後日の自分のために、もう少し詳しく書き記しておく。

憧れさせるといっても、人格全般にわたってスーパーヒーローでなければならんということはない。とりあえず、生徒は問題が解けなくて悩んでいる。ならば、その点でスーパーヒーローであればいいのだ。彼がどう頭をひねっても解けない問題を、カッコよく解いてしまえばいいのだ。

しかし留意点がある。「先生は、私と違って頭がいいんだから、できて当然だ。先生と私とは違う」と思われたら失敗である。ここもまた、家庭教師の手腕の見せ所であろう。
「彼が解けない問題」を、「彼の知っている材料」だけで解いてしまわねばならない。美しく。そして明快に。そうすることで、「練習しだいで自分にもできる」と思わせることができる。

全ての問題で、このやり方が使えるわけではない。例えば、合同の証明をいかにエレガントに解いて見せても、その前提となる「合同条件」を彼が覚えていないのなら、感動は与えられぬと言うことだ。「導入はショーである」という心意気を忘れてはならない。家庭教師は、生徒に感動を与えられるような問題を吟味し、計画しておかねばなるまい。またそれは生徒の学力によって異なる。

ごく大雑把に言うと、導入は数学か英語がいいと思う。この二科目は、2,3の法則性を覚えればそれを応用して難易度の高い問題も解けるからだ。理、社は解く以前に覚えておくべきことが多すぎて、ショーには向かない。

実際は苦しみぬいて、多くの定理や公式を理解せねばならぬ。しかしハナからそれを強制すると、逃げること請け合いだ。まずは上記のごときショーを用いて、「2,3のポイントをおさえるだけで、こんなにもすらすら、いろんな問題が解けるんだ!!勉強って、こういうことか。これならやれそうだ!」という気にさせねばならない。

そうして初めて、「原則の暗記→応用問題」を繰り返させることができる。これで一つの定理を教えたことになる。だが彼は知らない。高校受験のために履修すべき定理はまだ山ほどあるということを。
しかしまあ、そういった努力が積み重なって先生のようなエレガントな解答ができるんだ、ということさえ伝わればいい。

あとは様々な「加速ポイント」を駆使して、立ち止まらせぬようにするだけだ。
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by takeyabubass | 2006-03-13 20:24 | 仕事

Kさんへの返事

生徒が勉強から逃げるのは、嫌だからですよね。
だれしも、教わりたくない人間に教えることはできません。

でも、塾で逃げ回る子供たちが、全く教わりたくないかというとそうではない。塾に来ている時点で、「やらなきゃなぁ、けどわかんないなあ・・・。ハァ、どうしよう。」と内心迷っているわけです。
しかし、「嫌がる自分を鞭打って苦境に立ち向かう」ことを一度も経験したことの無い子供は、なかなかその選択ができない。「立ち向かえば、もっとしんどい」と思っている。
実は、そうではない。さる友人が、さる偉人の言葉を引用して名文を書いていたので使わせていただく。

「恐怖は、立ち向かえば半分になるが、背を向ければ二倍になる」

恐怖に立ち向かった人のみぞ知る真理である。まず子供に、立ち向かわせる気を起こさせないといけない。・・・そんなことは分かりきってますよね。

立ち向かったことのない人間にその気を起こさせるのは容易でない。誰でもできる、マニュアルがあるのかどうかも知らない。ただ僕が自分の狭い経験から見つけたやり方は、「自分に憧れさせ、感化する」ということだ。

努力は嫌だけど、この人のようになるためには努力せねばならん、だからやろう。そこがスタートだ。生徒にそういう気持ちが少しでも起こったら、そこをつらまえて、うまいこと乗せて、「課題→指導」を繰り返す。しかしそれだけでは失速してくる。そこで功を奏するのが「テスト」である。先生の言うとおりやった結果、定期テストで点が伸びた!親や友人にほめられた!これが第二段階である。これを成功させるためには、正しい指導力が必要である。そこで成功すると、また加速する。なんにせよ、随所に「加速ポイント」を設置しておかないといけない。特に初めのうちは。

その他にも、「教科自体のおもしろさ」や「努力する自分に対するナルシズム」など、いろんな加速ポイントがある。いろんなところから刺激を与え、失速しないようにする。「いかに多くの加速ポイントを使いこなせるか」、これが家庭教師の力量の、大きな部分を占める。

このようなやり方は、少人数に、長時間かけてじっくり教えるときしかできないかもしれない。カンフル剤のような効能を持つ指導法を、僕は知らない。あったら教えてください。
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by takeyabubass | 2006-03-13 01:31 | 仕事



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