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2005年 09月 28日 ( 1 )

漏尽

僕はどちらかというと、無為である。基本的には、富も家族も地域も国も、どうでもいいと思っている。他人の目も、どうでもいいと思っている。
だからちょっと前までは、誰にも迷惑をかけずひっそりと、自給自足をするような生活に憧れた。

「浮世から離れて、山奥でひっそりと暮らす」というのは、いかにも無為自然で、全ての欲望から解き放たれたようなイメージがあるが、実はそうではない。そこには、「わが身だけは世間に呑み込まれず、自由でいたい」というあくなき欲望があり、それを貫くためにはなみなみならぬ努力を要する。無為自然とは全く逆の方向である。

社会は有為を是とする。
富を得るため、家族のため、地域のため、国のために、あるいは危険を顧みず、あるいは苦痛に耐えてがんばる者が、世間では是とされる。
だから社会にでる前の僕は、「嫌だなあ、めんどくさそうだなあ」と想像し、その対極にあるらしき自給自足を夢見た。

しかし大学をでて農業を始め、地域のいろんな役を頼まれるがままに引き受け、そこそこにこなしているうちに、最近思い始めたことがある。それは、体こそ地域や周囲の人間に縛られてはいるが、別にそれは嫌ではなく、かといって楽しい!!というわけでもないが、まあ淡々と日々がすぎてゆくのである。それでいて社会の大筋にそむいていないから、要らざる争いをせずともよく、特に我慢をすることも無い。

あえて自給自足などというとっぴなことをしなくてもよい。どんなに面倒に見える世界でも、入ってみれば、慣れてみれば様式・外観が違うだけで本質は同じである。
だからこれまで乗り気でなかった結婚や子を持つことも、何てことはないんだろうと思うようになった。むしろ「いつまでも独り身で・・・」とさしでがましく口出ししてくる隣人を、そのつど退けながら独り身を保つことこそ不自然で、面倒である。

世は、無常である。「こうしておけば安泰」という身のおき方など、どこにも無い。であるなら、無常なる世の中を受け入れるまでである。この世は変化する。大きな変化もあれば、小さな変化もある。しかしどんな変化も、時がたてば必ず慣れる。慣れる間もなく変化が続くようでも、「変化の連続」になれることができる。

本当に楽な道は、無理して世の中と自分を切り離すことではなく、とめどなく変わりゆく世の中を、こういうものだと受け入れることだと思う。

行き着く先は、「凡人」である。
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by takeyabubass | 2005-09-28 18:53 | 思想



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